連携の核を担う。地域とともに育つ病院を目指して

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今回のインタビューでは、東京心臓不整脈病院 地域連携室 関谷 大輔 様、医事課長 齋藤 雄大様に、地域連携の取り組みについてお話を伺いました。

地域連携室の設立状況や人員配置について教えてください。

当院の地域連携室は、今年の4月に新たに開設されたばかりで、設立当初は専任のソーシャルワーカーがおらず、外部との連絡や患者紹介に関する業務は事務や看護師が担当していました。

私が3月に入職して以降、主に後方連携を中心に担当しています。現在も基本的には私一人で業務を行っており、前方の業務についても部分的に関与しています。前任の職員や他部署のサポートもありますが、地域連携業務全体を一手に担っている状況です。

設立当初は業務範囲が明確でなかったため、電話窓口や患者紹介の調整は、他部署を介して行われることもありましたが、現在は少しずつ地域連携室に移行しつつあります。

 外部医療機関との連携では、どのような点を意識されていますか?


外部医療機関との連携では、まず相手の立場に立つことを意識して連携を図っています。しかし、それだけでは十分でない場合もあり、病院側が求める基準や前方連携の内容を微調整しながら調整しています。

当院は急性期医療機関であるため、治療を終えた患者様を他の医療機関や施設へ適切に移すことが多く、外部施設との情報共有や調整が不可欠です。

特に介護施設では、夜間医療の対応が難しいケースも多く、必要に応じて転院や24時間対応可能な医療体制の調整を行うことがあります。こうしたやり取りの中で、患者様やご家族の負担を最小限にしつつ、スムーズな医療・介護連携を意識しています。

患者紹介や受け入れのフローはどのようになっていますか?

患者様の紹介は、医師や相談員からお電話をいただくケースが多く、必要最低限の情報(疾患名や症状)だけで受け入れの判断が可能です。

紹介後、必要に応じて情報提供書をお願いすることもありますが、ほとんどの場合は電話のみで受け入れが決まります。入院後の治療やフォローアップについても、前方連携を通じて介入する形で、患者様やご家族への説明責任を果たしつつ、安心して在宅診療や転院ができるように調整しています。

また、訪問診療を行うかどうかの判断は、患者様の生活状況や家族構成、介護体制などを総合的に考慮して決定しています。

外部医療機関や介護施設への具体的な関わり方はどのようなものですか?

外部医療機関とは、患者様の退院後のフォローや治療の継続に関する情報共有が中心です。アブレーションなど高度治療を行った場合は、治療後2~3か月ごとに連絡を取り、必要に応じて薬の処方や診療調整を依頼しています。

介護施設については、夜間医療や急変時の対応が難しい施設が多いため、入院や再調整が必要なケースもあります。外部とのやり取りでは、病状や介護状況を踏まえ、現場の負担を軽減しながら適切に医療支援を提供することを重視しています。

連携業務における課題や改善点はありますか?

現状の課題としては、情報共有のスピードやネットワークの整備が挙げられます。

特に、在宅診療や地域医療連携では、施設側や訪問診療チームとの連絡が迅速に行える体制が求められます。また、地域内での横のつながりはあるものの、縦のネットワークが希薄で、情報が断片的になりやすい点も課題です。

今後は、書類の電子化やメール、ネットワークツールの活用など、効率的な情報共有体制を整備することで、よりスムーズな地域連携を実現したいと考えています。

-内部職種の方々との関わりや育成体制について教えてください。

 4 月に地域連携室が設立したため、日々、試行錯誤しながら業務を進めています。関わりについては看護部、診療支援部、薬剤部、事務部との連携が多いですが、多くの部署と幅広く連携をとれるように努めています。

各職種、部署間での距離感が近く、気軽に話すことが出来る雰囲気です。育成については現業務をこなしつつ、実践を通じて育成する方針です。新卒採用はまだ難しい状況ですが、いろいろなことに挑戦しやすい環境です。

今後の地域連携に向けた展望はありますか?

ネットワークを強化し、横だけでなく縦の情報共有も充実させることで、地域全体で安心して医療・介護を受けられる環境を構築していくことが目標です。また、スタッフの育成や業務効率化にも注力し、限られた人員でも質の高い地域連携が可能となるよう取り組んでいきます。

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