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「思いやり」を軸に、多職種をつなぐケアマネジメントの本質

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今回は、ゆたか福祉サービス 山本所長に、貴重なお話を伺いました。

在宅医療・介護の現場では、医師、看護師、介護職、事業者など、多くの専門職が関わりながら一人の利用者を支えています。その中心で調整役を担うのがケアマネジャーです。

今回は、16年以上にわたり現場に立ち続け、地域に根差した支援を続けてきたゆたか福祉サービス 山本所長に、ケアマネージャーの本質的な価値、多職種連携への想い、そして地域医療に期待することについて、じっくりとお話を伺いました。

ケアマネジャーの価値とは何か

山本所長は、ケアマネジャーという職種を「多職種連携における扇の要のような存在」だと語ります。

「事業者さんに対しても、利用者さんに対しても、まず思いやりのある存在でいなければいけない。それが一番大切なことです」

医療と介護をつなぐ調整役、情報共有のハブといった役割はもちろん重要です。しかし、それ以上に重視しているのが、「気軽に相談できる存在であること」。

利用者や家族、事業者、医師が本音で話せる関係性を築くことが、結果的に質の高い支援につながるといいます。

「医療も介護も、みんなでワンチームとして動くこと。それが利用者さんやご家族にとって一番いいし、関わる全員が気持ちよく働ける環境をつくることが、ケアマネジャーの最大の役割だと思っています」

技術よりも大切な「安心」を生む力

ケアマネジャーには専門的な知識や技術も求められますが、山本所長はそれらを「積み重ねていくもの」と捉えています。

「技術的なことは研修や実務を通じて身につけていけます。対応力を高めることで、周りの人が安心して仕事ができる。その結果、利用者さんも安心して生活できるようになる。それをつくるのがケアマネジャーの役割です」

一人ひとり異なる背景を持つ利用者と向き合う中で得た経験は、支援者としてだけでなく、人としての成長にもつながっていると語ります。

「せっかく生きているわけですから、その経験を自分の人生にも活かしたい。そうすることで、自然と思いやりや聞く力が身についていくのだと思います」

学び続ける姿勢を支える研修環境

ケアマネジャーは研修が多い職種ですが、山本所長は「学ぶ姿勢そのもの」を大切にしています。

自社内での研修体制を整え、それ以外の外部研修についても自主的な参加を促しています。

「自分から行こうと思わないと、学びは身につかない。だからこそ、学ぶ力を身につけてもらいたいと思っています」

向上心を持ち、より良いケアマネジメントができるよう、環境面でのサポートは惜しまないといいます。

一人ひとりに寄り添う職員育成

ゆたか福祉サービスは決して大きな組織ではありません。その分、職員一人ひとりと丁寧に向き合うことができる環境があります。

「定期的に面談をして話をします。その人の性格や体調に合わせて、声のかけ方も変えています」

元気な職員には気軽に声をかけ、少し元気がない職員にはしっかり耳を傾ける。そうした日常的なコミュニケーションが、安心して働ける職場づくりにつながっています。

働きやすさと責任のバランス

職員の定着率が高い理由について、山本所長は業務体制と職場の雰囲気の両面を挙げます。

ICTの活用や事務員の配置により業務効率を高め、残業はほとんどない体制を整備。その一方で、月1回のランチや食事会など、ささやかな交流の場も大切にしています。

「アットホームな雰囲気ではありますが、業務上の責任は明確にし、担当件数を持ちながら社会人としての役割をしっかり果たしてもらっています。」

多職種連携の根底にあるもの

多職種連携を円滑にするために最も大切なものとして、山本所長が挙げるのはやはり「思いやり」です。

「業務的に割り切ることもできますが、相手は人です。気持ちを大切にすることで、チームとして前に進めると思っています」

その姿勢は、利用者だけでなく、関わるすべての支援者に向けられています。

来年に向けて、そして地域への想い

最後に、今後の展望について伺いました。

「引き続き、地域のために一人でも多くの利用者さんをしっかり支援していきたいです。法改正も控えているので、情報をしっかりキャッチして、利用者さんや職員が不利にならないようにしたい」

「頼んでよかった」と思ってもらえる事業所であり続けること。そのために、ケアマネジャーを増員し、地域における居宅介護支援事業所の存在価値を高めていきたいと語ります。

「ゆたか福祉サービスがあってよかった、そう思ってもらえるよう、これからも地域に根差して動いていきたいです」

思いやりを軸に、人と人をつなぐケアマネジメント。

ゆたか福祉サービス 山本所長の言葉からは、制度や役割を超えた、地域支援の本質がにじみ出ていました。

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