【第1章】総合診療と予防医学

Interview

順天堂大学大学院医学研究科 先端予防医学・健康情報学講座 総合診療科
教授(特任)福田 洋先生

1.総合診療とは

総合診療では、特定の臓器や疾患だけを診るのではなく、患者さんの健康状態を幅広く捉える。

そのため、総合診療においては、治療と予防を分けて考えるのではなく、統合・連携して実践すべきものだと考える。病気になった後に治療することだけではなく、病気になる前から健康を支えることも、総合診療の重要な役割となる。専門領域だけに限定されず、さまざまな健康相談に対応できることが、総合診療の一つの特徴となる。

2.産業医も「企業の診療医」になる

地域に総合診療医がいるように、企業という一つの組織の中では、産業医が幅広い健康問題に関わる。生活習慣病、メンタルヘルス、健康診断、職場環境など、企業の中にはさまざまな健康課題が存在する。

そのため、産業医には特定の疾患だけを見るのではなく、社員の健康を幅広く捉える視点が求められる。

ポイント

・総合診療では、治療と予防を切り離して考えない
・総合診療医には幅広い健康課題への対応が求められる
・産業医は企業の中で「総合診療医」のような役割を担う
・医療の場は病院だけではなく、地域や職場にも広がっている

章のまとめ

総合診療と予防医学は別々の領域ではない。
患者さんの健康を幅広く捉える視点を持つことで、病気になる前から健康を支えることが可能になる。


順天堂大学大学院医学研究科
先端予防医学・健康情報学講座 総合診療科
教授(特任)福田 洋先生

<経歴>
1993年、山形大学医学部卒業。1999年、順天堂大学大学院医学研究科(公衆衛生学)修了、博士(医学)取得。同年、順天堂大学医学部総合診療科助手となり、講師、准教授、先任准教授を歴任。2020年より順天堂大学大学院医学研究科 先端予防医学・健康情報学講座 特任教授。現在は総合診療科を兼任し、本郷・お茶の水キャンパス健康安全推進センター統括産業医も務める。予防医学、ヘルスリテラシー、産業保健、健康教育・ヘルスプロモーションなどを専門とする。


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